看護師・看護系教員としての現場経験、個人事業主としてのWeb・LINE支援を経て、2025年9月に法人化。
中小企業の「働く人が生き生きと長く健康に働ける職場づくり」を、メンタルヘルス支援×健康経営×Webマーケティングで実装していく――。
看護・保健の知見に、Webマーケティングと組織改善の視点を掛け合わせる小出さんの取り組みは、まさにその本質を突くものでした。
今回は、その取り組みを牽引するSuTENA合同会社 代表 小出 梨就さんに、お話を伺いました。
SuTENA合同会社 代表 小出 梨就さんのご経歴

ミーパス編集部まずは、ご経歴を教えていただけますか。



県内の病院で看護師として勤務した後、大学で看護師・保健師志望の学生の教育や学科運営に携わってきました。
その一方で、個人事業主としてWebデザインやWebマーケティング、特にLINE公式アカウントの導入支援を行ってきました。
2025年9月に法人化し、現在はメンタルヘルスケアと健康経営の支援を主軸に事業を展開しています。
大学卒業後、県内の医療機関に勤務し、看護師として臨床現場で経験を積まれてきた小出さん。
その経験を活かし、教育の道へ進み、大学で看護師・保健師を志す学生たちの育成や学科運営に携わりました。
現場と教育の両面から「人の心と体に寄り添う仕事」に向き合う中で、組織や働き方のあり方にも強い関心を持つようになったといいます。
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小出さんは、個人事業主のご経験もあるんですよね。どのようなお仕事をされていたんですか?



在宅でもできる仕事の選択肢を広げたいという思いから、個人事業主としてWebデザインやLINE公式アカウントの導入支援などを行っていました。
Webのお仕事を選んだのは、もともとSNSなどの発信に親しんでいたことと、体力的にも長く続く働き方がしたいと思い、在宅でも働ける選択肢を持ちたかったことが大きいです。
Webマーケティングのお仕事を通して、看護や医療の業界だけでなく、一般的な社会やその働き方を知ることができました。
「医療×教育×Web」という異なる分野の経験を重ねたことで、従業員一人ひとりの心身の健康を守りながら、企業全体の生産性を高めるという新しいアプローチに辿り着いた小出さん。
看護の専門性とマーケティングの知見を掛け合わせ、現在は“働く人が生き生きと健康に働ける職場づくり”を目指して、メンタルヘルス支援と健康経営の両面から企業をサポートしています。
SuTENA合同会社 創業の経緯


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看護・教育の領域から、なぜ“外”からの企業支援に踏み切られたのでしょうか。
また起業した理由も教えてください。



現場にはDXで改善できる余地が多くあるのに、一スタッフの立場では改革が難しいと感じました。
個人事業を経験する中で、従業員の視点に加えて、コストや数字を含む経営の視点が必要だと痛感しました。
看護・保健の知見にWebマーケティングを掛け合わせれば、“ケア”と“数字”の両輪で伴走できると考え、法人化に至りました。
看護師・教育者として長年「人」に向き合ってきた小出さんですが、現場にいる中で次第に“組織そのものを変える仕組みづくり”の必要性を感じるようになりました。
職場に馴染めない…モチベーションが続かない…そういった社員一人ひとりのケアを続けるだけでは限界があり、職場全体の環境や経営の考え方が変わらなければ、根本的な解決にはつながらない――その気づきが、独立を意識する大きなきっかけになったといいます。
また、教育現場で学生たちのキャリア相談を受けるなかで、働く人の「自己理解」や「メンタルサポート」が十分に行われていない現状にも直面。
経営や職場、組織づくりという分野で、看護・教育の経験や知識を活かす方法があるのではないか?という考えに至り、2025年9月に法人を設立しました。
SuTENA合同会社が目指すミッション


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企業理念やミッションについてお伺いできますか?



私がこの会社で実現したいのは、支援する企業にとって職場環境だけでなく経営や売上の面でもよりよい状態を一緒につくる”会社全体を良くするパートナーになる”ということです。
そのためには、個人の不調対応にとどまらず、職場環境・業務フロー・コミュニケーションなど組織面の課題にも踏み込み、生産性と満足度の両立を目指します。」
SuTENA合同会社が目指すのは、「働く人が生き生きと長く健康に働ける職場を増やすこと」。
そのために掲げているミッションは、メンタルヘルス支援と健康経営を通じて、個人の“心身の健康”と組織の“持続的成長”を両立させることです。
SuTENA合同会社の事業内容


これまで看護や教育の現場で培ってきた「人を理解し、力を引き出す力」に、Webマーケティングや組織改善の視点を掛け合わせることで、「人を支える」と「会社を成長させる」を同時に実現する伴走型のサポートを提供しています。
SuTENA合同会社で提供される支援は、単なるカウンセリングや研修にとどまりません。



従業員の方は、上司に言いづらい本音を抱えておられることが多いです。
弊社では個人名と紐付けしない形で声を収集し、傾向と量を“数”で提示します。
感覚ではなくデータで示すことで、経営の意思決定を後押しできます。
ストレスや人間関係といった個々の不調に加え、職場環境・業務フロー・コミュニケーション構造といった“組織の土台”にも踏み込みます。
従業員の声を丁寧に拾い、第三者として経営層に「数値と傾向」で可視化して伝えることで、根拠ある改善策へとつなげていく点が特徴です。
また、メンタルヘルスを「コスト」ではなく「投資」として捉え、短期的にはWeb施策などによる売上向上、長期的には離職率の低下や生産性向上といった効果を生み出す――
まさに“人を守りながら数字をつくる”、経営と福祉を橋渡しする新しい支援の形を体現しています。
“ストレス=見えない負荷”の可視化と進め方


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メンタル面は可視化が難しいといわれます。どのように把握・改善へつなげていくのでしょうか。



従来のアンケート式のストレスチェックでは、主観で“ごまかせてしまう”ことがあります。そこで科学的な指標と1on1の傾聴を組み合わせます。
現在行っていることの例として、医師と連携し尿を使ってストレス値を数字で把握する方法や、自律神経の簡易評価などがあります。
20〜30名規模で測ると、約10人に1人がうつリスク高相当となるケースもあり、“いま介入が必要な人”を早期に把握できます。
SuTENA合同会社が特に重視しているのが、「ストレス=見えない負荷」を可視化する仕組みづくりです。
従業員のストレスや不調は、本人の性格や気持ちの問題として片づけられてしまうことも多く、経営者にとっては“見えない課題”になりがちです。
しかし実際には、職場環境や業務設計、コミュニケーションの滞りなど、組織全体の構造が原因となっている場合も少なくありません。
話しにくい、触れにくい内容だからこそ、主観的な情報だけで評価するのではなく、客観的に判断できる指標も必要だと考えている小出さん。
医師との共同研究でストレスレベルを測定する方法を研究したり、自律神経の状態を測定する方法なども用いて、数値化とヒアリングを組み合わせて心身の状態を多面的に分析しています。
SuTENA合同会社のカウンセリングの特徴と活かし方


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SuTENA合同会社のカウンセリングの特徴を教えてください。



まずは、その方が現在進行形で実践していることを改めてフィードバックします。
対処法の棚卸しを行い、その方が人生の中で培ってきた対処力=強みを一緒に言語化します。
看護で学んだエンパワメントの考え方を大切にし、“自分の力で前進できる実感”を持っていただけるよう支援します。
可視化した強みは、人員配置やチーム編成の最適化にも活かせます。
客観的指標で不調があるという事実を認識し、それを解決するために「なぜストレスが生じているのか」「どの部署・どの仕組みに影響があるのか」をヒアリングで特定するというアプローチを行い、その結果を経営層に分かりやすい形でフィードバックします。
このプロセスを通じて、従業員の“声にならない声”を経営に届け、課題の本質を共有しながら改善策を立てていく。
それが、SuTENA合同会社が考える「ストレス可視化と健康経営支援」の基本方針です。
SuTENA合同会社のメンタルヘルス対策支援|導入の流れ


- 導入検討
お問い合わせ、ヒアリング・お見積り - 現状分析・可視化
1on1カウンセリング、ストレスチェック、組織・環境・業務の阻害要因を抽出 - 施策設計・実施
職場改善にかかるコストの算出
計画の作成と実施支援 - 効果検証・改善
売上利益の数値と従業員の声の両面から改善計画と継続支援
SuTENA合同会社のメンタルヘルス対策支援は、単なるカウンセリングにとどまらず、数値と現場の声をもとに職場環境を根本から改善する実践型サポートです。経営と人の両面から“続く仕組み”をつくります。
メンタルヘルス対策や健康経営に関する課題


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状況を把握するためには、本音で相談できることが大切ですよね。
働く人が相談できる制度や環境に関して、課題はあるのでしょうか?



「日本では我慢・非開示をよいものとする文化がまだ根強く、相談することで、自分の評価を下げることになるのではと考えている方も多いです。
また、社内の上司や同僚は、大前提仕事上のつながりですので、相談しにくい内容もありますよね。
そういった場合には、外部への相談窓口が必要になってきますが、中小企業には浸透していないのが現状です。
そういった相談窓口の整備や、働く人の意識・行動変容にもアプローチし、小さな悩みでも気軽に相談できる体制を整えたいと考えています。
SuTENA合同会社が提供する「健康経営」や「メンタルヘルス支援」の分野は、近年注目が高まっている一方で、まだ多くの企業にとって“後回しになりやすい課題”でもあります。
その最大の理由は、メンタルヘルス対策が「売上や業績に直結しない」と見られがちな点にあります。
経営層からすれば、重要性は理解していても、目の前の数字や短期的な成果を優先してしまい、実際の取り組みが進まないケースが少なくありません。
さらに、従来のストレスチェック制度は法定義務として実施されているものの、「結果が見えにくい」「改善までの道筋がわからない」「社員が本音を言えない」といった構造的な課題を抱えています。
その結果、チェックをして終わり、実際の職場改善につながらないという声も多く、形骸化してしまっているのが現状です。


一方、従業員側も「これくらいで相談していいのかな」「評価に影響するかもしれない」とためらう傾向が根強く、
相談窓口やカウンセリング制度があっても、実際に活用される割合は非常に低いという問題があります。
また、メンタルケアや健康支援を担う立場の専門職(産業保健師・カウンセラーなど)は、その役割や、経営面の知識不足から個人支援の枠を超え、経営や組織運営に踏み込んだ支援ができる人材はまだ少ないのが現状です。
SuTENA合同会社では、こうした課題を踏まえ、医療と経営の両側面からアプローチできる存在として、「人の健康」と「企業の利益」を両立させる新しい健康経営モデルの構築を目指しています。
SuTENA合同会社がつくる、“人”と“数字”を両立する仕組み


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経営者にとっては、社員が働きやすい職場づくりも重要ですが、その環境づくりのためにも同時に、売上を上げていくことも必要ですよね。
貴社では、売上・経営面に対しても支援ができるんですよね。



長期の職場づくりと並行して、短期のWeb施策を別動隊で進めます。
たとえば、メンタル不調や配置ミスマッチがある方を“Web部”に迎え、新たな売上づくりと個人の活躍を両立させるイメージです。
“人を守る”と“数字をつくる”を両立する設計で、メンタルヘルス対策導入のハードルを下げられると考えています。
Web部は、SuTENA合同会社が提供するもう一つの大きな強みであり、「デジタル戦略の体系化によって、持続的な利益拡大を実現する」ことを目的とした部門です。
多くの中小企業が抱える課題――「Web施策がバラバラで成果につながらない」「業者とのやり取りに時間を取られる」「営業マンを増やせない」――こうした現場の悩みを解決するために、“社内にWeb部を作る”という発想を提案しています。
SuTENA合同会社が提案する“Web部”の特徴
- 売上につながるWeb集客の仕組みづくり
ホームページやSNS、LINE公式アカウントなどを連携させ、見込み顧客の獲得から成約までの導線を一貫設計。
属人的な営業に頼らず、安定的に新規顧客を生み出す仕組みを構築します。 - 経営の想いを伝える情報発信体制の構築
企業の理念や方針、日々の活動をデジタルで発信し、社内外に共通のビジョンを浸透させる。
採用活動においても、会社の魅力を正確に伝え、理想の人材との出会いを創出します。 - デジタル化による業務効率化と残業削減
紙やエクセルでの管理をシステム化し、手作業を削減。
従業員の負担を軽減しながら、より創造的で付加価値の高い業務に時間を使えるようにします。


Web部について”より抜粋
一貫した戦略と単一窓口による運用
従来のようにホームページ制作、SNS運用、広告運用を別々の業者に依頼するのではなく、SuTENA合同会社が立ち上げ支援するWeb部が“統一した戦略”のもとで全体を管理。
経営者や担当者の右腕として、各施策の進行を一括で担います。
結果として、連絡や確認にかかる時間を大幅に削減し、すべてのWeb施策が一つの目的(売上拡大・採用強化・業務改善)に向かって連動。経営者は本来の業務に専念しながら、Web活用の成果を最大化できます。
導入企業の声
「複数の業者とのやり取りを一本化できたことで、情報の抜け漏れがなくなり、意思決定も早くなりました。統一した戦略で動けることで、ようやく“会社としてのデジタル活用”が機能し始めたと感じています。」
SuTENA合同会社のWeb部は、単なる外注サービスではなく、企業の中にデジタル推進チームを育てる“共創型パートナー”です。
“Web部”の導入により、中小企業の「働く人が生き生きと長く健康に働ける職場づくり」の実現を後押しします。
今後のビジョンと展望


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今後のビジョンについて教えてください。



まずは導入企業で“成果が出る型”をさらに磨き、相談文化を根づかせるモデルとして広げていきたいです。
メンタルヘルス対策を“健康経営=業績向上の基盤”として位置づけ、採用・定着・生産性の好循環を作ることに貢献したいと考えています。
SuTENA合同会社の今後のビジョンは「人が健康で、企業が持続的に成長できる社会をつくる」という理念を、より多くの地域・企業に広げていくことです。
現代の働く現場では、労働人口の減少や価値観の多様化により、「人材の定着」「メンタル不調」「生産性低下」といった課題が複雑に絡み合っています。
こうした時代の中でSuTENA合同会社は、健康経営とデジタル経営の両面から企業を支援し、“人”と“数字”のバランスを取った新しい経営スタイルを確立することを目指しています。
まとめ
SuTENA合同会社が目指すのは、「人の健康」と「企業の成長」を同時に実現する中小企業の「働く人が生き生きと長く健康に働ける職場づくり」です。
第三者として声を数で可視化し、客観的指標とカウンセリングで早期介入し、売上も追いつつ、長期的に労働環境の整備を行う計画でメンタルヘルス対策導入のハードルを下げる実装型のアプローチに取り組まれています。
多くの企業が、利益を追うあまりに人のケアを後回しにしてしまったり、逆に従業員のメンタルサポートに力を入れすぎて経営面での負担を抱えてしまったりと、どちらか一方に偏ってしまう課題を抱える中で、SuTENA合同会社はその間をつなぐ存在として、健康経営支援とデジタル戦略支援の両輪で、企業の“持続的な成長”をサポートしています。
「働きやすさ」を感覚論で終わらせず、事業の成果に結びつけるための、実務に強い伴走者だと感じました。
中小企業のメンタルヘルス支援・DX化支援
SuTENA合同会社 公式サイト:https://sutena.jp
会社概要


| 会社名 | SuTENA合同会社 |
|---|---|
| 代表者名 | 小出 梨就 |
| 所在地 | 東京 |
| 設立年 | 2025年 |
| サイトURL | https://sutena.jp |
| その他SNS等 | Facebook https://note.com/tanusan_wellness |



